東京大学
先端電力エネルギー・環境技術教育研究センター
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 第一期 2008年6月-2013年5月 企業見学会 

 住友電気工業見学会 (2013/2/25)


○見学日時  平成25年2月25日(月)
○見学先   住友電気工業 横浜事業所
○参加者   学生9名
引率:谷口特任教授, 鈴木特任主幹研究員

24年度第4回の見学先は, 住友電気工業横浜事業所でした。住友電工では, スマートグリッド゛の実証試験が, 大阪事業所と横浜事業所で実施されています。大阪事業所では, 住宅やビルなど比較的小規模なエリアを対象としているのに対して, 横浜事業所では, メガソーラー, 自家用発電機, 大容量二次電池, 工場負荷などを組み合せた大規模な実証設備となっています。
化合物半導体セルを用いた集光型太陽光発電設備は, 直達光により効率良く発電できることが特長です。この特長を活かすために, 2軸制御により太陽を高精度に追尾する様子を見学しました。次に, レドックスフロー電池について, 電解液タンクの容量, 電池セル数を組み合せることにより, 多様な蓄電量や出力の製品を構成できることや, 集光型太陽光発電の出力平滑化などの実証例を詳細説明いただきました。集光型太陽光発電の耐震性や風圧加重に対する強度, レッド クスフロー電池の運用実績などについての活発な質疑応答が行われました。
近年, データセンター間の高速情報伝送においてニーズが高まっている, 光トランシーバの研究開発と製造工程についても見学する機会をいただきました。化合物半導体デバイス, 光パッシブ部品, 光アンプなどを一貫生産し, これらの光デバイスを組み合せて, 光トランシーバを生産するラインを見学させていただきました。この分野の研究開発が生産部門と一体になって進められている様子を学ぶことができました。
貴重な見学機会をいただきました住友電気工業殿に深謝申し上げます。


住友電気工業 横浜事業所にて


 東芝見学会 (2013/1/8)


○見学日時  平成25年1月8日(火)
○見学先   東芝 京浜事業所, 浜川崎工場
○参加者   学生16名
引率:池田特任教授, 谷口特任教授, 鈴木特任主幹研究員

24年度第3回の見学先は, 東芝京浜事業所および浜川崎工場でした。京浜事業所では, 火力・原子力発電の蒸気タービン, 復水器,横軸円筒極同期発電機, さらに, 水力発電の水車ランナ, ケーシング, 縦軸突極同期発電機など, 発電設備に関する製造ラインを見学させていただきました。大型発電プラントを構成する各種機器が, 最新の数値制御による旋盤などで加工され, 組立られていく製造ラインを見学させていただき, 現場でも活発な質疑が行われました。
浜川崎工場では, 電力ネットワークの要となる, 流通設備について見学させていただきました。ガス絶縁開閉器の製造ラインでは, タンク製缶の様子, 接点や絶縁スペーサの構造などを実物を見ながら見学できました。変圧器の製造ラインでは, 電磁鋼板の切削加工, 積層などの鉄心組上, 電流集中を回避する転移巻線などを見学させていただきました。雷などから電力設備を保護する避雷器では, 避雷器の非線形特性と酸化亜鉛素子の組成との関係について, 熱心な質疑が行われました。さらに, 高電圧・大電流機器に対する試験設備では, 短絡事故や雷サージなど過酷な試験条件を再現して, 各種電力機器を試験する試験設備を見学する機会をいただきました。
発電から流通までの幅広い設備製造の様子を一巡して見学する貴重な機会を与えたくださった東芝殿に深謝申し上げます。


東芝 京浜事業所の前で


東芝 浜川崎工場の前で


 クリーンコールパワー研究所石炭ガス化複合発電設備見学会 (2012/9/28)


○見学日時  平成24年9月28日(金)
○見学先   クリーンコールパワー研究所 石炭ガス化複合発電設備
○参加者   学生18名
引率:日教授, 谷口特任教授, 熊田准教授, 鈴木特任主幹研究員, 太田特任助教

24年度第2回の見学先はクリーンコールパワー研究所の石炭ガス化複合発電設備でした。東日本大震災以降,エネルギー源の多様化,発電設備の高効率化は喫緊の課題となっています。将来にわたって資源の安定確保が望める,石炭の環境負荷を低減した高効率利用に対する期待がいっそう高まっています。
このなかで石炭ガス化複合発電(IGCC)は,従来の石炭火力よりも高効率で,環境負荷が少なく(低SOx,低NOx),エネルギーの安定供給に重要な新しい石炭火力発電として注目されています。まず,石炭をガス化するガス化炉を見学させていただきました。二室二段噴流床方式のガス化炉により,産炭地の異なる様々な種類の石炭が利用できることを学ぶことができました。
次に,石炭ガス精製する設備では,環境負荷を低減するために,硫黄除去設備など様々な技術が適応されていることを学びました。最後に,精製された石炭ガスを用いて発電する,定格出力25万kWのコンバインドサイクル発電設備を見学しました。
実際に営業運転を行いながら,出力18万kWの部分負荷運転における様々なデータを取得している様子を見せていただきました。今後,IGCCのさらなる高効率化や運用性能向上のための貴重なデータとなるものと期待されます。設備見学後には, 活発な質疑応答が行われ,エネルギー・環境分野の最先端技術に対する関心の深さを伺うことができました。 このような貴重な見学の機会を与えて下さったクリーンコールパワー研究所殿に深謝申し上げます。



石炭ガス化複合発電設備の前で

 電力中央研究所赤城試験センター見学会 (2012/5/24)


○見学日時  平成24年5月24日(木)
○見学先   電力中央研究所 赤城試験センター
○参加者   学生16名
       引率:谷口特任教授, 鈴木特任主幹研究員

 24年度第1回の見学先は電力中央研究所赤城試験センターでした。赤城試験センターでは,太陽光など分散形電源の普及拡大を見据えて,電力品質・単独運転といった直近の課題解決から,将来に向けたスマートグリッドに関する研究などを進めています。今回は,高性能電池実験設備,太陽光発電試験設備,需要地系統ハイブリッド実験設備などを見学させていただきました。
 高性能電池試験設備では,電気自動車用電池や電力貯蔵電池として期待されている,リチウムイオン電池の充放電試験装置などを見学させていただき, 実使用を想定して様々な充放電パターンや温度条件のもとで,次世代電池が性能評価されている様子を学ぶことができました。
 太陽光発電試験設備では,最新の太陽電池パネルが,複数ほぼ同一の環境のもとで,諸試験が行われている状況を見学させていただきました。異なるメーカーの太陽電池パネルを統一された条件のもとで客観データにより評価することは,今後の太陽光発電の普及拡大に役立つ有益な研究であることを学ぶことができました。
 需要地系統ハイブリッド実験設備では,実規模の配電系統および分散形電源を用いて,逆潮流による電圧上昇や単独運転など直近の課題解決に役立つ実験を行っていることを学びました。さらに,これらの設備に加えて,ループコントローラや需給インターフェイスなどの設備を活用して,将来のスマートグリッドに関する実証研究を行っていることが理解できました。
 このような貴重な見学の機会を与えて下さった電力中央研究所殿に深謝申し上げます。


太陽光発電試験設備の前で


回転機タイプの分散形電源模擬装置の前で

 東芝見学会 (2012/2/23)

○見学日時  平成24年2月23日(木)
○見学先   東芝 府中事業所
○参加者   学生13名
       引率:谷口特任教授, 池田特任教授, 鈴木特任主幹研究員, 太田特任助教

 23年度第3回の見学先は東芝府中事業所でした。スマートグリッド実証設備, 太陽光発電実証設備など最先端の研究設備をはじめ, 系統制御自動化システム, 保護継電器, 真空開閉器, 電気機関車など, 電気系工学と関係の深い製造ラインを見学させていただきました。
 スマートグリッド実証試験設備では, 配電系統をアナログ回路で模擬するとともに, 家庭内も家電品を用い実物で再現している様子を見学しました。ホームエネルギーマネジメントシステム(HEMS)により, 太陽光の発電状況などに対応して, 実際に洗濯機や冷蔵庫などが制御される様子を実演いただきました。
 出荷前の系統制御システムが実運用さながらに試験される様子, 保護継電器, ガス絶縁開閉器, 真空開閉器などの組立ラインや諸試験など一連の工程なども見学させていただきました。これらを通じて, 電力流通システムにおける, 制御・保護システムや開閉機器の重要性の理解を深める機会となりました。
 さらに, 最新の交流・直流両用の電気機関車の製造ラインを見学させていただき, き電方式の異なる運転区間においても, 機関車を入れ替えずに大量の貨物を牽引できることなどを説明いただきました。
 APETは, 来年度も電力エネルギーに関連深い企業への見学会を企画してゆきます。このような貴重な見学の機会を与えて下さった東芝殿に深謝申し上げます。


東芝府中事業所〜正門の前で


太陽光発電実証設備を見学しました


 洋上風力発電所見学会 (2012/1/10)

○見学日時  平成24年1月10日(火)
○見学先   ウィンド・パワーかみす洋上風力発電所
○参加者   学生11名
       引率:大崎教授, 馬場准教授, 太田特任助教

 茨城県神栖市にあるウィンド・パワーかみす洋上風力発電所を見学しました。注目を集める国内初の洋上風力発電所で, 富士重工業と日立製作所により共同開発された大型風力発電システムが, 鹿島灘に面した海岸線から約50mの海上に約2kmに渡って7基配置されていました。壮大な外観に面しながら, 技術的な解説に加えて, 洋上工事の話や, 増設計画, 日頃のメンテナンスなどエンジニアリングに関する幅広い解説をいただきました。
 見学先の厚意により, タワー内部にも立ち入る機会を得ることができ, タワー内の電気設備やメンテナンス用のエレベータ, 発電機と地上変電設備を結ぶケーブルなどを至近で眺めることができる貴重な機会となりました。また, 運転員の方からは, 風車上では結構な揺れがあることや運転上の工夫などいろいろな話を伺うことができました。
 神栖市から銚子市にかけては, 風車が立ち並ぶ風力発電地帯であり, マイクロバスからと展望台からの見学を行いながら銚子駅まで移動しながら, 帰途につきました。貴重な設備見学の機会を調整いただいたウィンド・パワー・いばらきの関係各位に感謝申し上げます。


風車を後ろにしての記念撮影


順番にタワー内部を見学しました


 JR東日本見学会 (2011/11/8)

○見学日時  平成23年11月8日(火)
○見学先   JR東日本 新川口変電所,信濃川水力発電所
○参加者   学生14名
       引率:日教授, 池田特任教授, 谷口特任教授, 鈴木特任主幹研究員, 太田特任助教

 APETは23年度も学生見学会を企画しています。23年度第1回の見学先はJR東日本の新川口変電所ならびに信濃川発電所でした。

 新川口変電所では, 上越新幹線に電力を供給する, 主変圧器, き電用変圧器を見学させていただいた。新幹線は二相(A座・B座)交流き電であり, 三相系統側の不平衡対策を実施した, 主変圧器, き電用変圧器の巻線構造などを学ぶことができました。さらに, 新幹線が異なるき電区間を通過する際に, 異相区間の切り替えを行う切替開閉器が実際に動作するところも見学できました。

 さらに, 合計認可出力44万9千kWの国内最大規模の自家用水力発電所である, 信濃川発電所を見学させていただいた。回転するシャフトを間近に眺めながら, 定格出力で発電する大容量の縦軸フランシス水車や突極形同期発電機を見学させていただいた。また, 同発電所では, 地域のイベントへの協力など, 様々なきめ細やかな地域対応を行っていることも理解できました。

 参加した学生は熱心に質問をしたり, メモをとったりしながら, 理解を一層深めたようであった。APETは, 電力エネルギーに関連深い企業への見学会をこれからも企画していきたいと考えています。
 このたびの貴重な見学の機会を与えて下さったJR東日本のみなさまに深謝申し上げます。


新川口変電所〜積雪対策が施された主変圧器・き電用変圧器の前で


信濃川発電所〜発電機建屋・開閉設備の前で


 大阪地区見学会 (2010/8/23,24)

○見学日時  平成22年8月23日(月)〜24日(火)
○見学先   8/23午後: 三菱電機 伊丹製作所, 系統変電システム製作所, 先端技術総合研究所
       8/24午前: 関西電力 中央給電指令所, 中之島地域地熱供給設備
       8/24午後: 住友電気工業 大阪製作所
○参加者   学生約20名 引率:谷口特任教授, 池田特任教授, 中島特任准教授

 APETは, 夏の学生見学会を企画しました。8月23日〜24日の1泊2日のスケジュールで, 大阪地区の電力会社と電機メーカーである関西電力, 三菱電機, 住友電気工業の3社を見学するもので, 大学院生約20名が参加しました。

 三菱電機では, 伊丹地区(兵庫県尼崎市)の伊丹製作所, 系統変電システム製作所, 先端技術総合研究所を訪問しました。GISおよび車両用のインバータの製造工程の見学のほか, スマートグリッドの実証研究への取り組み状況のプレゼンテーションを伺いました。

 関西電力では, 本店(大阪市北区)を訪問しました。会社の概要説明の後, 中央給電指令所をガラス越しに見学することができました。また, 中之島エリアで川の水温を利用して温水を供給する地域熱供給設備も見学し, 地下の広大なボイラ群が並んでいるのが印象的でした。

 住友電気工業では, 大阪製作所(大阪市此花区)を訪問しました。会社の概要説明の後, 電力ケーブルの自動製造工程および超電導線材や超電導モータなど応用装置を見学しました。また, パワーシステム研究所における研究開発の取り組み状況のプレゼンテーションを伺いました。

 大変暑い時期ではありましたが, 参加した学生は熱心に質問したり, メモをとったりしながら, 理解を一層深めたようでした。APETは, 電力・エネルギーに関連深い企業への見学会をこれからも企画してゆきたいと考えています。
 このたびの貴重な見学の機会を与えて下さった三菱電機, 関西電力, 住友電気工業の関係各位のみなさまに感謝申し上げます。


三菱電機 先端技術総合研究所前にて(8/23午後)


関西電力 (8/24午前)
(記念撮影の機会を忘れました... 採光・空調を工夫した省エネ型のオフィスや,
地下に大規模な地域熱供給設備がありました。)



住友電気工業にて (8/24午後)


 電力中央研究所 赤城試験センター 見学会 (2010/1/21)

○見学日時  平成22年1月21日(木)
○見学場所  電力中央研究所 赤城試験センター(群馬県前橋市)
○参加人数  17名
○引  率  谷口特任教授, 中島特任准教授

 私たちAPETは, 1月21日, 学生のみなさんと一緒に, 電力中央研究所の赤城試験センター(群馬県前橋市)の見学に出かけました。APETは, 電力・エネルギー分野の卒論生や大学院生のみなさんに向けた見学会を, いろいろと企画しています。講義を受け, 研究に取り組む日々の暮らしを少し離れて, 世の中の実際の「もの」を見たり, 「ひと」に会いに行くことは, みなさんにはとって貴重な体験になるのではないかと考えています。

 今回の見学会には, 卒論生や大学院生など17名が参加しました。上野駅から新幹線に乗って, 高崎駅で両毛線に乗り換えて前橋駅へ。さらにバスで約40分の赤城高原の中に試験センターはありました。

 赤城試験センターでは, さまざまな研究設備を見学しました。@広い敷地に設けられた実験用配電線や, 太陽光発電の模擬電源, 風力発電を模擬した回転型発電機, Aリチウムイオン電池とヒートポンプ給湯器を組み合わせた, 家庭用エネルギー貯蔵実験装置, A廃木材ペレット燃料製造プラント, Bトラフグの電化養殖試験プラント, D100万ボルトUHV送電試験設備, などです。電力中央研究所の方々からは, わかりやすくていねいなご説明をいただき, 素朴な質問にも親切に答えて下さいました。真冬の群馬ということで, からっ風がビュービュー吹きつける寒い一日ではありましたが, 学生のみなさんは熱心に質問をしたり写真を撮ったりしながら, 理解を一層深めたようでした。見学会を設定・説明いただきました, 電力中央研究所のみなさまに感謝いたします。

  
太陽光発電・風力発電の模擬電源室で説明をうかがいました


UHV送電の実物の送電線(寒かった…)

 日立製作所 日立地区 見学会 (2009/12/17)

○見学日時  平成21年12月17日(木) 13:30〜18:00
○見学場所  日立製作所 日立事業所,日立研究所(茨城県日立市)
○参加人数  26名
○引  率  日高教授, 熊田准教授, 谷口特任教授, 中島特任准教授
○見学内容

   日立事業所(海岸工場)  大型発電機
   日立事業所(山手工場)  風車発電機
   日立研究所        スマートグリッド用監視制御システム
                高速ハイブリッド車両向けリチウム電池システム
                モータドライブ制御
                システムパワーデバイス
○見学会の様子
 APETが企画する企業見学会の第3回目では, 日立製作所の日立事業所と日立研究所を見学しました。上野から特急で1時間30分,日立駅の周辺には広大な工場群が立ち並んでいました。日立事業所では, 創業者の小平浪平氏の作業所を復元した創業小屋で, 現存している5馬力モータを見学した後, 発電機の製造工程を見学しました。100万kW級の巨大な火力発電機のローターや, クリーンエネルギーとして期待される風力発電の発電機コイルなどを目の前で見せていただきながら, わかりやすく丁寧な解説をいただきました。日立研究所では, スマートグリッド用監視制御システム,ハイブリッド鉄道車両用リチウム電池,新型コアによる高性能モータ, IGBTパワーデバイスなどについて, パネルや実物を前にしながら説明いただきました。さまざまな製品や研究を見るにつけ, 総合電機メーカー日立製作所の多様で高度な技術力に圧倒されました。世界に誇れる日本の高い技術力を間近に体感することができたのは, 非常に良い機会だったのではないかと思います。


小平記念館前にて

東大電気系OBの方々との和やかな交流

 東京電力 葛野川揚水発電所見学会と研究ゼミ合宿 (2009/8/5,6)

○見学日時  平成21年8月5日(水)〜6日(木)
○見学先   東京電力 葛野川揚水発電所, 葛野川テプコ館, 駒橋発電所, 八ツ沢発電所
○参加者   学生12名, 横山教授, 中島特任准教授, リヤナゲ特任研究員, 太田特任助教

 APETでは, 研究室のゼミ合宿をかねた水力発電所見学会を企画しました。まず, 初日は, 発電所近辺の山梨県都留市の民宿にて, 渓流の音が聞こえる環境の中で研究発表会を行い, 日頃の研究成果や今年度の研究目標について活発な意見交換を行いました。

 2日目は, 朝早くから東京電力葛野川テプコ館へ移動して, 揚水発電のしくみと水車の構造について丁寧に解説いただきました。バスで専用トンネルを抜けて, 山腹内の巨大な空間に設置された発電機や, 雄大な下部ダムを見学しました。そして, 駒橋制御所の社員食堂での昼食後, 制御室を見学しました。揚水発電の重要性や総合効率, 建設時の話や水の管理のことなど, いろいろな話を実際の設備を目にしながら説明いただき, 貴重な機会となったのではないかと思います。

 テプコ館・駒橋制御所の方々のご好意により, 帰りの電車までの時間を利用して, 駒橋発電所と重要文化財である八ツ沢発電所施設(水路橋, 取水口施設, 調整池など)の見学も調整いただきました。煉瓦作りの壁面, クラシックな発電機, 山の上へ伸びる巨大なパイプ, など歴史的価値が高い施設がさまざまあり, テプコ館・葛野川発電所と合わせて盛りだくさんの見学会となりました。見学の機会を下さいました発電所の方々に感謝申し上げます。
   
1日目:研究ゼミ合宿 山梨県都留市にて

  
2日目:葛野川発電所にて                  水路橋近くの名所猿橋にて

 東京電力 電気の史料館・技術開発研究所 見学会 (平成20年12月17日) 東芝 浜川崎工場 見学会 (2009/6/18)

○見学日時  平成21年6月18日(木) 13:30〜16:30
○見学場所  東芝 浜川崎工場 (神奈川県川崎市)
○参加学生  17名
○引  率  池田特任教授, 中島特任准教授
○見学内容

   工場見学
     変 圧 器 :http://www.toshiba.co.jp/f-ene/tands/window/products/trans/index_j.htm
     開閉装置:http://www.toshiba.co.jp/f-ene/tands/window/products/switch/index_j.htm
     避 雷 器 :http://www.toshiba.co.jp/f-ene/tands/window/products/surge/index_j.htm
   研究所:http://www3.toshiba.co.jp/power/pic/tands/index_j.htm
   質疑応答
○見学会の様子
 APETが企画する企業見学会の第2回目では, 東芝の浜川崎工場を見学しました。広大な敷地で製造・組み立てされる変圧器, 開閉機器, 避雷器などを目の前で見せていただきながら, わかりやすく丁寧に解説いただきました。研究所では, 高電圧大電力試験を行うトップクラスの実験設備について解説いただきました。いずれの設備も大学では見ることのできない非常に大規模な設備であり, 先端の電力機器製造・技術開発の現場を体感することができました。また, 見学後には各部門の担当者の方を交えた活発な質疑応答が行われました。
 見学終了後に撮影いただきました集合写真を掲載しています。それでは, 次回の見学機会もご期待ください。


 東京電力 電気の史料館・技術開発研究所 見学会 (2008/12/17)

○見学日時  平成20年12月17日(水) 13:30〜17:00
○見学場所  東京電力 電気の史料館,技術開発研究所 (神奈川県横浜市鶴見区)
○参加学生  20名
○見学内容
   電気の史料館 展示コーナー
   技術開発研究所
     電気自動車(参加者一人ずつ,電気自動車“R1e”の助手席にも試乗しました)
     電力貯蔵用200kWナトリウム硫黄電池(NAS電池)設備
     電力系統シミュレータ
○リ ン ク 
     電気の史料館 http://www.tepco.co.jp/shiryokan/
     電気自動車 http://www.tepco-switch.com/ev/
     電力貯蔵用NAS電池 http://www.tepco.co.jp/solution/energy/battry-j.html
     電力系統シミュレータ http://www.tepco.co.jp/company/rd/kaihatsu/kenkyu/04/015-j.html
○見学会の様子
   APETが企画する企業見学会の第1回目は,東京電力の電気の史料館と,隣接する技術開発研究所を見学しました。 史料館では,実物の発電機や歴史的価値の高い機器を目の前にしながら,案内役の方がわかりやすくていねいに解説して下さいました。 研究所では,研究開発に取り組んでいる電気自動車や,電力貯蔵用NAS電池,電力系統シミュレータを見学しました。実際に研究に携わっている研究員の方々から生の声で説明を受けられたのは大変良い機会だったと思います。企業見学会はこれからも引き続き企画する予定です。 今回はスケジュールの都合などで参加できなかったみなさんも, 次回以降の機会を活用できればと思います。今回の参加者のみなさんの感想をいくつか掲載しましょう。
  
  
 

  

  

 
史料館の見学: 実物の発電機などを前にして解説いただきました。
電気自動車R1e 試乗させていただきました
パネル・模型でのNAS電池の説明 電力系統シミュレータ室

○感想その1
  12月17日,川崎にある東京電力の電気の史料館,技術開発研究所を訪問させていただいた。電気の史料館では,現在まで「電気」がたどってきた歩みを学ぶことができ, 技術開発研究所では,電気自動車,蓄電システム, 電力系統アナログシミュレータなど,電力運用の根幹をなす研究, さらには今後の地球環境問題やエネルギー問題の解決に資する最先端の技術に触れることができた。
  両所ともにおいて,丁寧懇切な説明を受けることは勿論のこと,電力系統の歴史を象ってきた電力機器に触れる,電気自動車に試乗するなど,身を以て電力を「体験」することができた。 また,史料館の説明員の方や,研究員の方々と意見交換をしていく中で,上記の体験がより具体的な形を持ったものとなり,私の中に取り込まれた。現在,私は大学でもっぱら座学に勤しんでいる。その中で, 電気の歴史や,最先端の研究動向について,文献の中で少なからず学んできたという自負があった。しかし,正に「百聞は一見に如かず」という言葉の通り,座学のみでは味わうことのできない上記の体験は, 私の「電力」に対する知識不足, または視野の狭さを教えてくれた。 その意味で,今回の訪問は私にとって非常に貴重な時間であったと同時に,改めて自分自身の研究を見つめ直すいい機会になったと感ずる。
  「本からだけでは味わうことのできない経験」の中で得られた知見, 感覚を忘れずに研究に取り組もうと決意するとともに, このような有益な訪問を企画していただいたAPETに多大な感謝の意を表す。

○感想その2
  先日は,長時間にわたっての見学会を実施していただき,ありがとうございました。電気の史料館も研究所も非常に面白かったです。後々から考えると,私も含め堀研究室のメンバーが質問しすぎた感があり,時間を延長してもらうことになってしまって申し訳ありませんでした。 勝手ながら,沢山聞けて非常に面白かったです。 非常に個人的感想としては,R1eの加速の良さは体験できて良かったです。 やはり,車は乗り始めるとその面白さに気づくものですから,EVがecoなだけではなく,加速力もエンジンより勝ることを示してほしいと思います。
  350V(最大400V)の100A充電を間近に見られたのも,非常に勉強になりました。 EV開発の進め方から伺える,将来のライフスタイルや社会的影響等を非常に考慮し, 電力会社としての役回りを踏まえた上での研究への取り組みの姿勢も,非常に勉強になりました。当然ながら,通常のお仕事もあるはずにもかかわらず,お忙しい中,このような機会・時間を設けていただき,誠にありがとうございました。

○感想その3
  エジソンの電気自動車では,まず意外なところが気になった。それは,タイヤが空気入りでなく,完全なゴムの輪であったことだ。 この車は100年ほど前の物ということで,すでに空気入りタイヤも出始めていたころのようであるが,それでいて一充電走行距離が160kmというのには驚いた。当時の鉛蓄電池の自動車の2倍走ったというその要因はやはり電池にあったようだが, それでもやがてガソリン車が広く受け入れられて,100年後の現在,再び電気自動車がガソリン車と肩を並べようとしている。この160kmという数字が,これからの電気自動車にとっても,また現実的な数字となっていることが興味深かった。
  今回の史料館・研究所両方の見学会を通して強く感じたことは,東京電力という会社が,予想以上に技術のアピールに対して積極的であるということであった。 史料館のみならず, 研究所の方々も, 説明が大変丁寧でわかりやすく,今回のような見学にはずいぶん慣れているという感じであった。 一般の企業とは違い,研究所で行っている研究内容を一般の人にまで理解してもらうということに対する心遣いが感じられた。

○感想その4
  先日の東京電力の見学会は, 4時間弱という短い時間であったにも関わらず,非常に有意義な時間を過ごすことができました。 電気の史料館では, 教科書の写真などでしか見たことのないような水力発電用の水車,鉄塔,歴史的な発電機などを見ることができて,本当にわくわくしました。中でも,馬車をモデルにした明治時代の電気自動車を見ることができたのは,貴重な経験だったと思います。 また,国内の電力供給の歴史や,全国の区市町村の電力供給の開始された年がわかる映像も,大変勉強になりました。 実験コーナーには,コイル内にある磁石を回すことによって発電させる簡易的な実験などを体験でき,実際に発電している波形が表示されていて興味深かったです。 史料館の見学時間は1時間半程度しかなかったので,今度は個人的にじっくり見に行きたいと思いました。
  研究所では, 電気自動車の試乗や,NAS電池,アナログシミュレータの見学をさせていただきました。 この3ヶ所を回って一番感じたことは,当たり前のことですが,素晴らしい研究者は,自分の専門の話をわかりやすく端的に説明することができる,ということです。 NAS電池は自分にとって専門外ですが,模型やポスターを駆使した説明が非常にわかりやすく面白いと思いました。 研究内容だけでなく,研究者としての姿勢なども勉強させていただきました。私は,現在修士課程1年で,これから就職活動が本格化してくるので,そういった観点からも非常に有意義な時間となりました。どうもありがとうございました。

○感想その5
  昨日は史料館,研究所を見学させていただきありがとうございました。電気工学を専攻している身としては,非常に興味深く,また勉強になりました。史料館を見学する時間が短く,十分に見て回ることができなかったことが残念です。機会があれば再度伺いたいと思います。以下感想になります。
@電気自動車
  やはり企業が開発したものだけあって,乗り心地は素晴らしかった。 ガソリン車よりも,加速,静かさの点でだいぶ優れていると思う。 東京電力の電気自動車に対する考え方を,直接職員の方から聞くことができ,興味深かった。 東京電力としては,電気自動車が普及することにより電力需要が増えることで,利益が出るものだと思っていたが,どうやらそればかりではないらしい。
ANAS電池
  今回初めて実物を見た。説明してくれた研究所の方の説明がわかりやすく,しくみがよくわかった。 顧客としては,ナトリウムの液体を扱うことに非常に抵抗を感じるのではないかと思う。 また,NAS電池を事業所などに導入した場合,電気を安い夜間帯に買われてしまい,東京電力としては損をするように思える。 電力の安定供給という面では,電力需要の平準化は有効であることはわかっているのだが,どうも腑に落ちない。 あと,容器が箱型になっている理由が分からない。
B アナログシミュレータ
  PCと回路を同期させた実験システムはすごいと思う。 あれだけのシステムを構築するのに,相当な時間と費用がかかったのだろう。しかしながら,あれほどの装置を作る必要性があまりないように感じられた。アナログ回路を使う意味というのは,コンピューター上では再現できない現象を見たいのか,コンピューター上で再現できないレベルで現象を見たいのかどちらかだと思うのだが, どちらにせよあれほどの装置を作る必要性はないように感じた。保守点検も大変だと思う。

○感想その6
  まず最初に,今回の見学会では,午後の数時間という限られた時間の中,多くの研究や施設を拝見することができ,大変有意義な見学会になりました。心より感謝申し上げます。
  私は,来年4月より東京電力で働くことが決まっています。 ほかの学生とは少し違った心境で研究所見学に参りました。研究所を拝見するのは初めての経験だったのですが,皆様発表にとても長けていて,また,中身についても包み隠さずご説明いただき, 他の企業の(メーカーなどの)研究所の方々とはかなり違った印象を受けました。
  メーカーとは違った立場で,利益を追求するための研究ではなく,最新の研究と,それをどういう方向にもっていかなくてはならないかというような研究を,広く知らしめる立場にある東京電力が,こういった研究所を広く公開するということは,東京電力にとってだけでなく,日本の研究をさらに発展させることにおいても重要なことだと感じました。大学ともメーカーとも少し違った雰囲気の研究所でしたが,あらゆる意味で大変有意義な経験になったこと,感謝申し上げます。ありがとうございました。