第15回~第1回 イブニングセミナー
第15回~第1回 イブニングセミナー
第15回イブニングセミナー 「電力ネットワークのもう一人の主役~可制御負荷技術の新展開~ 」(2014/05/21)
日時 2014年5月21日(水) 16:30~18:40 (16:00受付開始)
会場 東京大学 本郷キャンパス 工学部2号館4階 241講義室
プログラム
16:30~16:35 開会ご挨拶
APET センター長 教授 日髙 邦彦
16:35~17:15 エネルギーマネジメントシステムの最新動向
東京大学 生産技術研究所 エネルギー工学連携研究センター 准教授
岩船 由美子 氏
17:15~17:55 PV大量導入に対応する需給一体形運用技術の開発状況
電力中央研究所 システム技術研究所 需要家システム領域リーダー
小林 広武 氏
17:55~18:35 北九州スマートコミュニティ実証試験
富士電機株式会社 技術開発本部 スマートグリッド開発部 マネージャー
飯坂 達也 氏
18:35~18:40 今後のご案内
18:40〜 懇談会
○概要
第15回APETイブニングセミナーのテーマは『電力ネットワークのもう一人の主役~可制御負荷技術の新展開』です。
省エネルギー,電力システムの調整力確保への貢献,さらに災害に強いエネルギーシステムの構築などを実現する方策として,エネルギーマネージメントシステムには大きな期待が寄せられています。一方,需要家が需要量をコントロールして電力の需給バランスに貢献するデマンドレスポンスも注目を集めています。
岩船准教授からは,HEMSやBEMSなど各種エネルギーマネージメントシステムに期待される役割,現在の開発・研究・普及動向について解説いただきました。
電力中央研究所殿からは,太陽光発電(PV)の大量連系にともなう電圧上昇や余剰電力などの問題への対策として,給湯機や電気自動車などの需要家負荷を,PV発電時間に合わせて運転させ,余剰電力を有効利用する方式についてご紹介いただきました。
富士電機殿からは,地域の方々も参加して行われた,北九州市スマートコミュニティ実証試験における,デマンドレスポンスの電力ピーク需要抑制についてご紹介いただきました。
当日はお足もとの悪い中,130名を超える方々にご参加頂き,「エネルギーマネジメントシステム,デマンドレスポンス」に関する議論を活発に行って頂きました。電力ネットワークのもう一人の主役である可制御負荷技術について,その最新動向を俯瞰できる良い機会となりました。
第14回イブニングセミナー 「エネルギー貯蔵デバイス研究開発の最前線」(2013/10/16)
日時 2013年10月16日(水) 17:00~18:30 (16:30受付開始)
会場 東京大学 本郷キャンパス 工学部2号館4階 241講義室
プログラム
17:00~17:05 開会ご挨拶
APET センター長 教授 日髙 邦彦
17:05~17:45 レドックスフロー電池の開発動向
住友電気工業 エネルギー・システム機器開発部 技術部長
筒井 康充 氏
17:45~18:25 電気二重層キャパシタの新技術
明電舎 研究開発本部 材料技術研究所 蓄電デバイス研究部 部長
野口 卓孝 氏
18:25~18:30 今後のご案内
18:30〜 懇談会
概要
第14回APETイブニングセミナーのテーマは『エネルギー貯蔵デバイス研究開発の最前線』です。 再生可能エネルギーの出力変動抑制や電気自動車への適用など,将来のスマートグリッドのキーコンポーネントとして期待される,エネルギー貯蔵デバイスについて,研究開発の最前線や今後の展望についてご講演いただきました。
住友電気工業殿からは,レドックスフロー電池の最新の開発動向に加えて,集光型太陽光発電と組合せた実証試験,さらに国の実証事業として進められる15MW/60MWh級の大容量蓄電システムの計画もご紹介いただきました。
明電舎殿からは,電気二重層キャパシタのエネルギー密度向上のための取り組みについてご紹介いただきました。キャパシタを構成する,集電体,電極活物質,電解液などに様々な新技術を適用して進められる開発の最前線についてご講演いただきました。
当日は, 台風26号が関東地方を通過する悪天候であったにも拘わらず多くの方々にご参加いただき予定どおりセミナーを開催することができました。質疑も活発に行われ, レドックスフロー電池,スーパーキャパシタなどエネルギー貯蔵デバイスに対する参加者の関心の高さを伺い知るセミナーとなりました。
第13回イブニングセミナー 「送電配電分野における国際標準化活動の最前線」 (2013/03/13)
日時 2013年3月13日(水) 17:00~18:00 (16:30受付開始)
会場 東京大学 本郷キャンパス 工学部2号館4階 241講義室
プログラム
17:00~17:05 開会ご挨拶
APET センター長 教授 日髙 邦彦
17:05~17:55 送電配電分野における国際標準化活動の最前線
東京大学大学院 工学系研究科 電気系工学専攻
パワーフロンティア寄附講座 特任教授
池田 久利 氏
花束贈呈
18:00~ 懇談会 (工学部2号館2階 日比谷松本楼 本郷店)
司会:熊田 亜紀子 准教授
乾杯:横山 明彦 教授
来賓ご挨拶:東芝 社会インフラシステム社 技師長
戸田 克敏 様
来賓ご挨拶:東京電力 技術部 部長
財満 英一 様
ご挨拶:池田 久利 特任教授
中締め:日髙 邦彦 APETセンター長
概要
第13回APETイブニングセミナーのテーマは,『送電配電分野における国際標準化活動の最前線』です。経済活動のグローバル化,ボーダレス化が進むなかで,国際標準化の重要性が認識されつつあります。企業活動の国際展開においては,自分たちの技術を国際標準としておくことが,特に重要なことは言うまでもありません。その重要性は,製造業者,ユーザなど業種や業態の別なく言えることです。例えば,電力・エネルギーの分野において,メーカや電気事業者などが協働で,国際標準化活動に取り組んでいることは,その範例と言えるでしょう。
池田特任教授から,送電配電分野における国際標準化活動の最前線について, 最終講義を兼ねて, ご紹介いただきました。IECにおけるセクターボードSB1の発足と日本の電力産業界の意向の標準化への反映,これらを踏まえた,我国の1100kV級UHV送電技術の国際標準化活動の推進状況について報告いただきました。また,スマートグリッド分野の標準化において大きな役割を担っている国際技術委員会(TC57およびTC8)のスコープ変更など,セクターボードSB1(その後,諮問委員会(ACTAD)に発展)が主導している状況を紹介いただきました。そして, これらの活動を一貫して支えてきたAPETパワーフロンティア寄附講座の第1期について概要を報告いただきました。
池田特任教授の最終講義を記念して花束贈呈が行われ, その後には, 池田教授とゆかりのある参加者の方々を交えた懇談会が開催されました。
第12回イブニングセミナー 「社会インフラの安心安全を支える耐雷設計技術の新展開」(2012/11/07)
日時 2012年11月7日(水) 16:30~18:30 (16:00受付開始)
会場 東京大学 本郷キャンパス 工学部2号館4階 241講義室
プログラム
16:30~16:35 開会ご挨拶
APET センター長 教授 日髙 邦彦
16:35~16:55 雷現象の基礎
東京大学大学院 工学系研究科 電気系工学専攻 准教授
熊田 亜紀子 氏
16:55~17:40 雷現象観測と耐雷設計への応用
東京大学 生産技術研究所 情報・エレクトロニクス系部門 教授
石井 勝 氏
17:40~18:25 雷害調査に基づく各種インフラの具体的雷害対策
静岡大学 客員教授 東京電機大学 客員教授
横山 茂 氏
18:25~18:30 今後のご案内
18:30~ 懇談会 (工学部2号館3階 電気系会議室1A,1B,1C)
概要
第12回APETイブニングセミナーのテーマは, 『社会インフラの安心安全を支える耐雷設計技術の新展開』です。耐雷設計技術は, 電力, 通信, 交通などの社会インフラだけではなく, 家電品に至るまで, 私たちの生活の安心安全を支える基盤技術として注目を集めています。
熊田准教授からは, 雷や放電現象の基礎について, この分野がご専門でない方にも分かり易く解説していただきました。
石井教授からは, 耐雷設計に重要な示唆を与える雷観測技術について, 有力な手法である, 電流の直接観測, 電磁界観測, 画像による放電路観測, 衛星による光の観測, ロケット誘雷などを解説いただきました。さらに耐雷設計技術の基礎として, 雷サージ, 雷放電に伴う電磁界の解析技術をご紹介いただきました。
静岡大学の横山客員教授からは, 社会インフラの効率的雷害対策の最前線を解説いただくとともに, 風力や太陽光など新しい設備の雷害対策, さらに電子回路のノイズ対策などの今後の方向性についてご紹介いただきました。
私たちの生活の安心安全を支える, 耐雷設計技術に関する最新動向と将来展望について, 120名を超える参加者を交えての講演・質疑が行われ, セミナー後には恒例となりました懇談会でさらに議論を続けるとともに, 講演者との懇親を深める機会となりました。
第11回イブニングセミナー 「電力系統のスマート化を支えるパワーエレクトロニクス技術の新展開」(2012/07/04)
日時 2012年7月4日(水) 16:30~18:30 (16:00受付開始)
会場 東京大学 本郷キャンパス 工学部2号館4階 241講義室
プログラム
16:30~16:35 開会ご挨拶
APET センター長 日髙 邦彦 教授
16:35~16:55 パワーエレクトロニクス応用の最新動向
電力中央研究所 上席研究員 (東京大学大学院 客員教授)
高崎 昌洋 氏
16:55~17:40 パワーエレクトロニクス機器の最新動向
株式会社東芝 電力事業部室
パワーエレクトロニクス事業推進担当 部長
高木 喜久雄 氏
17:40~18:25 電力系統に適用が進むパワーエレクトロニクス機器
中部電力株式会社 工務技術センター 技術グループ 主幹
豆谷 幸弘 氏
(都合により, 加藤 徹 氏 から講師変更となりました。)
18:25~18:30 今後のご案内
18:30~ 懇談会
概要
第11回APETイブニングセミナーでは, 電力の発生から消費にいたる様々な場面において, 効率, 安定性, 利便性などの向上に不可欠の技術であり, 電力系統のいっそうのスマート化を支える技術として期待されている「パワーエレクトロニクス」をテーマとし, 170名を超える参加者を交えての講演・議論と懇談会が開催されました。
電力中央研究所殿からは, システム的観点からパワーエレクトロニクス応用のコア技術についての解説の後, 電力流通分野での応用の最新動向を概説いただきました。
東芝殿からは, ネットワーク側の柔軟な運用を実現するFACTS, 再生可能エネルギーの導入を促進するスマートグリッドなどを支えるパワーエレクトロニクス機器の開発動向について解説いただきました。
中部電力殿からは, まもなく供用を開始するSTATCOMをはじめ, 東西を連系する周波数変換設備など, 電力系統への適用が進むパワーエレクトロニクス機器の導入事例とその効果などをユティリティーの立場からご紹介いただきました。
第10回イブニングセミナー 「導入が進む風力発電の課題と展望」(2012/05/09)
日時 2012年5月9日(水) 17:00~18:30 (16:30受付開始)
会場 東京大学 本郷キャンパス 工学部2号館4階 241講義室
プログラム
17:00~17:05 開会ご挨拶
APET センター長 日髙 邦彦 教授
17:05~17:45 風力発電の基礎と最新の技術動向
電力中央研究所 システム技術研究所 副所長
七原 俊也 氏
17:45~18:25 風力導入を促進する蓄電池併用制御
イオスエンジニアリング&サービス 代表取締役
坂東 松夫 氏
18:25~18:30 今後のご案内
18:30~ 懇談会 (工学部2号館2階 日比谷松本楼 本郷店)
ご案内
第10回の開催を迎えましたAPETイブニングセミナーのテーマは, 『導入が進む風力発電の課題と展望』です。
風力発電は将来のエネルギー源として期待されています。しかし, 発電出力が気象条件に依存し大きく変動するなどにより電力系統への影響が懸念されるといった課題も併せもっています。
電力中央研究所殿からは, 風力発電の基礎をご説明いただいた後, 電力系統の需給制御に影響を及ぼす出力変動特性について, 多数台導入時における平滑化効果も視野に入れてご紹介いただきます。また出力変動の対策技術として, 電力貯蔵設備を用いた出力変動抑制や出力予測手法について概説いただきます。
イオスエンジニアリング&サービス殿からは, このような出力変動を抑制する蓄電池併用制御による具体的な対策例についてご紹介いただきます。すなわち, 風力発電の出力実態, 蓄電池併用制御の具備すべき機能, 電力系統への影響および蓄電池併用制御の現状, 蓄電池による変動抑制について, 実例を踏まえてご紹介いただきます。
電気事業の研究機関, 風力発電の運転・保守, それぞれの立場から, 風力発電とその課題への対策に関する最新動向と将来展望を俯瞰する良い機会ですので, どうぞふるってご参加ください。
概要
170名を超える方々に参加いただきまして, 「風力発電の課題と展望」に関する活発な議論を行う機会となりました。多数のご参加ありがとうございました。
第9回イブニングセミナー 「日本発デファクトスタンダードを目指す電気自動車と充電インフラの展望」(2012/01/19)
日時 2012年1月19日(木) 17:00~18:30 (16:30受付開始)
会場 東京大学 本郷キャンパス 工学部2号館4階 241講義室
プログラム
17:00~17:05 開会ご挨拶
APET センター長 日髙 邦彦 教授
17:05~17:45 電気自動車とスマートコミュニティへの応用
三菱自動車工業株式会社 開発本部先行技術企画室
上級エキスパート
百瀬 信夫 氏
17:45~18:25 CHAdeMOの国際標準化活動と将来展望
東京電力株式会社 技術開発研究所
電動推進グループマネージャー
丸田 理 氏
18:25~18:30 今後のご案内
18:30~ 懇談会 (工学部2号館2階 日比谷松本楼 本郷店)
ご案内
第9回APETイブニングセミナーのテーマは, 『日本発デファクトスタンダードを目指す電気自動車と充電インフラの展望』です。
三菱自動車株式会社殿からは, エネルギー回収が容易な電気エネルギーを用いた電気自動車について, その特徴を紹介いただきます。また, スマートコミュニティについて, 電気自動車に搭載する電池を有効に利用する取り組みについても, 三菱自動車内の実例を交えて紹介いただきます。
東京電力株式会社殿からは, 電力会社としての電気自動車の研究開発や社用車による走行試験に基づいた充電インフラ設計について紹介いただきます。そして, 急速充電のデファクトスタンダードと認識されているCHAdeMOの標準化活動やその将来展望についてもご講演いただきます。
自動車メーカー, 電力会社それぞれの立場から, 電気自動車とその充電インフラの最新動向と将来展望をまとめる機会ですので, どうぞふるってご参加ください。
概要
110名を超える参加者を交えて, 「電気自動車と充電インフラ」に関する活発な議論が行われました。
第8回イブニングセミナー 「環境との調和を進める鉄道システム」(2011/10/06)
日時 平成23年10月6日(木) 16:30~18:30 (16:00受付開始)
会場 東京大学 本郷キャンパス 工学部2号館4階 241講義室
ご 案 内
おかげさまでご好評をいただいておりますAPETイブニングセミナー, 東日本大震災後しばらく中断しておりましたが, このたび再開いたします。第8回イブニングセミナー『環境との調和を進める鉄道システム』では, エネルギー・環境問題の観点から鉄道システムについて考えます。
交通安全環境研究所殿からは, 鉄道をはじめとする公共交通がどの程度エネルギー効率が高いのか, 省エネルギーなのかについて, 実測データを元に, 新たな評価指標を用いてお話いただきます。
日立製作所殿からは, メーカーのお立場から, 鉄道車両のエネルギー消費量節減技術についてご紹介いただきます。とくに, 電気車両における回生ブレーキによるエネルギー消費節減効果の技術内容についてお話いただきます。
また, 今回は, JR東日本殿に特別にお願いしまして, 東日本大震災による被害状況と復旧に向けた取り組みをご紹介いただくとともに, 鉄道電力設備の耐震対策の経緯と今後のあり方について概説いただきます。
プログラム
16:30~16:35 開会ご挨拶
APET センター長 日髙 邦彦 教授
16:35~17:15 公共交通システムとエネルギー
独立行政法人 交通安全環境研究所 理事
水間 毅 氏
17:15~17:55 鉄道車両のエネルギー消費量節減技術
(株)日立製作所 交通システム社 技師長
岩滝 雅人 氏
17:55~18:20 東北新幹線電力供給設備の震災復旧について
東日本旅客鉃道(株)鉄道事業本部 電気ネットワーク部 課長
林屋 均 氏
18:20~18:30 今後のご案内
18:30~ 懇談会 (工学部2号館2階 日比谷松本楼 本郷店)
公共交通システムとエネルギー
公共交通システムのうち, 鉄道はエネルギー消費が少ないと言われており, 鉄道へのモーダルシフトが省エネルギーの推進や二酸化炭素排出の削減に貢献すると言われています。しかし, 地方においては, 自動車交通が主流であり, 鉄道は, 衰退しているばかりか, バスに比しても必ずしもエネルギー的な優位性は保てない状況です。また, 自動車についても, ハイブリッド自動車, 電気自動車といったエネルギー効率の良い, 環境に優しい乗り物の開発・実用化が進んでいます。交通安全環境研究所殿からは, 鉄道をはじめとする公共交通が実際はどの程度エネルギー効率が高いのか, また, 本当に省エネルギーなのかについて, 実測したデータを元に, 新たな評価指標を用いてお話しいただきます。
鉄道車両のエネルギー消費量節減技術
鉄道車両は, 数多くある輸送手段の中で, エネルギー消費原単位の良いことが特徴ですが, 一層のエネルギー消費節減を目指して技術開発が続けられてきました。とくに, 近年の鉄道車両の主役である電気方式車両では, 加速時の電力量を節減するだけではなく, 減速時に運動エネルギーを電力エネルギーに変換する回生ブレーキの実用化が促進され, エネルギー消費節減に貢献しています。日立製作所殿からは, これらの技術内容についてお話しいただきます。
東北新幹線電力供給設備の震災復旧について
本年3月11日に発生した東日本大震災において, 東北新幹線の電力供給設備は多くの被害を受けました。とくに, 高架橋上の電化柱設備に折損や傾斜が多数発生し, また, 変電所設備にも各所で破損が見られました。震災直後より電化柱の復旧工法や変電所設備の運用方法について検討を行い, 他の鉄道事業者の応援も得て早期復旧に向けて取り組んだ結果, 4月29日に全線で運転を再開することができました。
こうした鉄道の電力供給設備は, 東北新幹線建設時に発生した宮城県沖地震や, 阪神淡路大震災など, 過去の震災をふまえて耐震対策が策定されてきました。今回のように大規模で継続時間が長い地震動は過去に類をみませんが, これまでの対策が功を奏した事例も多数見受けられました。JR東日本殿からは, 今回の震災による被害状況と復旧に向けた取り組みをご紹介いただくとともに, 鉄道電力設備の耐震対策の経緯と今後のあり方について概説いただきます。
概要
約130名の参加者と講演者の間での, 「鉄道システム」に関する活発な議論が行われました。
第7回イブニングセミナー 「期待を集める太陽光発電」(2011/01/18)
日時 平成23年1月18日(火) 17:00~18:30 (16:30受付開始)
会場 東京大学 本郷キャンパス 工学部2号館4階 241講義室
プログラム
17:00~17:05 開会ご挨拶
APET センター長 日髙 邦彦 教授
17:05~17:45 住宅用太陽光発電パワーコンディショナーの技術動向と将来展望
シャープ株式会社 ソーラーシステム事業本部
ソーラーソリューション事業推進センター システム開発部 副参事
江口 政樹 氏
環境問題への関心が高まる中,太陽光をはじめとする環境負荷の少ない再生可能エネルギーを利用した分散電源システムに注目が集まっており,システムの重要な構成要素であるパワーコンディショナー(PCS)の役割も,非常に大きくなってきています。シャープ殿からは,太陽光発電用PCSの基本機能,技術の変遷,および今後,太陽光発電システムが大量に導入された際のPCSに対する課題や,現状の取り組みをご紹介いただきます。
17:45~18:25 太陽光発電の課題解決に向けた関西電力の取り組みについて
関西電力株式会社 電力流通事業本部 系統運用部長
三浦 良隆 氏
太陽光発電は,普及拡大が期待されている一方,天候により発電出力が変動する特徴があり,安定的な電気として利用するためには解決すべき課題もあります。そこで,関西電力殿からは,電力系統の運用者というお立場から,太陽光発電の普及拡大に向けた課題や,課題解決に向けた取り組みをご紹介いただきます。
18:25~18:30 今後のご案内
18:30~ 懇談会 (工学部2号館2階 日比谷松本楼 本郷店)
概要
130名を超える参加者を交えて, 「太陽光発電」に関する活発な議論が行われました。
第6回イブニングセミナー 「世界に乗り出す日本のインフラ技術」(2010/10/14)
日時 平成22年10月14日(木) 17:00~18:30 (16:30受付開始)
会場 東京大学 本郷キャンパス 工学部2号館4階 241講義室
プログラム
17:00~17:05 開会ご挨拶
APET センター長 日髙 邦彦 教授
17:05~17:45 インフラ・システム輸出にかかる政府の取り組みについて
経済産業省 貿易経済協力局 資金協力課 企画調整担当補佐
朝比奈 一郎 氏
少子高齢化に伴う人口減少などによって, 国内需要が頭打ちとなる中, わが国のインフラ関連事業者にとって, 高成長のポテンシャルを有する海外市場, 特に新興国におけるインフラ事業に参画することは非常に重要です。経済産業省は, 本年6月, 「産業構造ビジョン」において, わが国のインフラ・システム輸出促進のあり方について総合的な戦略・施策内容を明らかにしました。本講演では, こうした政府の取り組みを直接ご紹介いただきます。
17:45~18:25 電力流通設備の国際競争力の現状と今後の見通し
三菱電機(株) 系統変電システム製作所
系統変電エンジニアリング統括センター センター長
山本 亮 氏
15年前の円高の時代も, 日本の電力流通設備メーカーの輸出事業は大変厳しい情況でしたが, 今の時代が当時と決定的に違うのは, 国際市場における中国や韓国などの新興国メーカーの台頭であるといえます。 三菱電機殿からは, 価格競争力のみならず様々な角度から, 国際競争力に関する日本と新興国メーカーの差異を考察し, メーカーとして今後展開すべき道についてお話しいただきます。
18:25~18:30 今後のご案内
18:30~ 懇親会(工学部2号館 日比谷松本楼 本郷店)
概要
100名を超える参加者を交えて, 「日本のインフラ技術」に関する活発な議論が行われました。
第5回イブニングセミナー 「国際標準化をめぐる世界の動向と日本の戦略」(2010/05/13)
日時 平成22年5月13日(木) 17:00~18:30 (16:30受付開始)
会場 東京大学 本郷キャンパス 工学部2号館4階 241講義室
プログラム
17:00~17:05 開会ご挨拶
APET センター長 日髙 邦彦 教授
17:05~17:45 技術亡国ガラパゴス日本を暴く!
財団法人 日本規格協会 国際標準化支援センター主幹
原田 節雄 氏
近年,技術立国日本の国際社会における衰退が目立ってきた。国際ビジネスにおいて「技術で勝る日本が,なぜ事業で負けるのか?」その答は単純明快だ。「技術を開発する日本人はいるけれど,事業を推進する日本人がいないから」--それが答だ。本講演では「技術革新に伴い変貌する国際標準化の動向」と「日本という国が抱える固有の問題」を解説し,UHV(超々高圧)送電の標準化を題材にして「日本が初めて手中にした社会インフラ国際標準」を紹介する。
17:45~18:25 グローバル市場における企業の経営戦略と国際標準化
経済産業省 産業技術環境局 基準認証政策課長
中西 宏典 氏
市場のグローバル化が日々進展する中で,国際標準化が企業の経営戦略にどのような影響を与えてきたのかについて,いくつかの企業の取り組み事例を紹介し,考察を行う。 その上で,今後の経営戦略策定において,まずはどのような認識の上で取り組んでいくことが必要なのか,行政はどのように取り組んでいこうとしているか,について解説を行う。
18:25~18:30 今後のご案内
18:30~ 懇親会
概要
130名を超える参加者を交えて, 「国際標準化」に関する活発な議論が行われました。
第4回イブニングセミナー 「エネルギー貯蔵用電池~これからのキーコンポーネント~」(2009/12/22)
日時 平成21年12月22日(火) 17:00~18:30 (16:30受付開始)
会場 東京大学 本郷キャンパス 工学部2号館4階 241講義室
プログラム
17:00~17:05 開会ご挨拶
APET センター長 日髙 邦彦 教授
17:05~17:45 電力貯蔵用リチウム二次電池の開発動向
財団法人電力中央研究所 材料科学研究所
エネルギー変換・貯蔵材料領域 上席研究員
三田 裕一 氏
17:45~18:25 NAS電池開発の歩みと今後の展望
日本ガイシ株式会社 電力事業本部 執行役員 NAS事業部長
大島 卓 氏
18:25~18:30 今後のご案内
18:30~ 懇親会
概要
イブニングセミナーの第4回テーマは, 『エネルギー貯蔵用電池~これからのキーコンポーネント~』です。これからの電力ネットワークの重要な構成要素として注目されている蓄電池について, 開発動向や今後の展望をご紹介いただきました。
リチウム二次電池は, エネルギー密度が高く, 高出入力が可能で高効率なため, 電気自動車などに加え, 自然エネルギー発電の出力安定化など, 各種の電力貯蔵ニーズへの対応も期待されています。大規模なシステムや, コンパクト性を生かした住宅への導入が検討されており, 安全性を高める次世代の電池開発も進められています。電力中央研究所殿からは, 電力ネットワークへの電池適用にあたっての課題を整理いただくとともに, リチウム二次電池の開発動向をご紹介いただきました。
NAS電池は, 1967年に米国FORD社がその基本原理を発表して以来, 日米欧のさまざまな企業や研究機関が, 自動車用あるいは電力貯蔵用として開発に取り組んできました。18年の歳月をかけ2002年に事業化に至った, 世界唯一のNAS電池メーカーである日本ガイシ殿からは, これまでのNAS電池開発の経緯と今後の展望についてご紹介いただきました。
年末の慌ただしい時期にも関わらず, 100名を超える参加者を交えた活発な議論が行われ, 懇親会(松本楼)でも情報交換を行う貴重な機会となりました。2010年度も4月予定「国際標準化」をはじめとするイブニングセミナーを開催予定ですので, 奮ってご参加いただければと思います。
第3回イブニングセミナー 「どうなる日本型スマートグリッド」(2009/10/21)
日時 平成21年10月21日(水) 16:30~18:30
会場 東京大学 本郷キャンパス 工学部2号館4階 241講義室
プログラム
16:30~16:35 開会ご挨拶
APET センター長 日髙 邦彦 教授
16:35~16:55 スマートグリッドとは -その目的とシステム概念-
東京大学大学院 新領域創成科学研究科授
先端エネルギー工学専攻 教授
横山 明彦 氏
16:55~17:40 新計量システムの実現に向けた取り組み
関西電力株式会社 電力流通事業本部
ネットワーク技術高度化推進グループ チーフマネージャー
井村 英樹 氏
17:40~18:25 九州電力における将来の電力用通信ネットワーク
九州電力株式会社 電子通信部 副部長(兼)通信業務グループ長
毛利 定夫 氏
18:25~18:30 今後のご案内
18:30~ 懇親会
概要
第3回イブニングセミナー『どうなる日本型スマートグリッド』では, 世界中で注目が集められているスマートグリッドについて, その目的とシステム概念, 欧米の状況, そして日本型スマートグリッドに向けての研究課題をまとめるとともに, 電力会社における取り組み状況をご紹介いただきました。
関西電力殿からは, お客さまサービスの向上と業務運営の効率化を狙いとし, 低圧のお客さまのご家庭に設置している, 新開発したユニット式計器について紹介いただきました。また, グループの光ファイバ通信網を活用することで, 計量関係業務を遠隔化する試験実施状況と課題, 将来の可能性についても説明いただきました。
地球環境問題への関心の高まりから, 太陽光などの再生可能エネルギーによる発電に期待が広がっています。一方, 再生可能エネルギーによる発電が大量に導入された際, 電力網への影響が懸念されています。九州電力殿からは, それらの課題に対応する将来の電力用通信ネットワークについてご説明いただきました。
講演者と200名近い参加者を交えた活発な議論が行われ, 懇親会(松本楼)でも引き続いて情報交換が行われました。当日の模様は, 平成21年10月23日付け電気新聞3面に紹介されました。
第2回イブニングセミナー 「実用化に近づく超電導技術」(2009/07/24)
日時 平成21年7月24日(金) 17:00~18:30
会場 東京大学 本郷キャンパス 工学部2号館4階 245講義室
プログラム
17:00~17:05 開会ご挨拶
APET センター長 日髙 邦彦 教授
APET 谷口 治人 特任教授
17:05~17:45 高温超電導線と超電導ケーブル
住友電気工業株式会社 フェロー
材料技術研究開発本部 技師長 佐藤 謙一 氏
17:45~18:25 超電導リニアの技術開発
東海旅客鉄道株式会社 東海道新幹線21世紀対策本部
リニア開発本部 寺井 元昭 氏
18:25~18:30 今後の予定について
概要
第2回イブニングセミナーでは『実用化に近づく超電導技術』をテーマにご講演いただきました。
高温超電導線や実用規模の超電導ケーブルについて開発の歴史と技術の進展をその適用事例を交えて丁寧に解説いただきました。さらに, 近未来の地球規模の応用へ向け, 線材の更なる性能向上・低コスト化とともに冷却システムなどを含むシステム指向の開発へステップアップすべき時期に到達していることが指摘されました。
日本独自の先端技術として開発が進められてきた超電導リニアについては, 技術開発の経緯・特徴・構成の一連の話題とプロジェクトの最新の状況を大変わかりやすく紹介いただきました。
講演会終了後には, 松本楼にて講師の方々を囲んだ懇談会が行われました。
当日の模様は, 平成21年7月29日付け電気新聞5面に紹介されました。
第1回イブニングセミナー 「世界にはばたくUHV送電技術」 (2009/04/22)
日時 平成21年4月22日(水) 17:00~18:30
会場 東京大学 本郷キャンパス 工学部2号館4階 245講義室
プログラム
17:00~17:05 開会の挨拶
APET センター長 日髙 邦彦 教授
17:05~17:45 UHV電力系統と国際標準化
東京電力(株) 技術部 部長
財満 英一 氏
17:45~18:25 最先端・高信頼の機器技術
APET パワーフロンティア寄附講座
池田 久利 特任教授
18:25~18:30 今後の予定について
概要
第1回目のイブニングセミナーは,100万ボルトもの高電圧を使いこなし巨大な電気エネルギーをはるか遠くまで効率良く送り届けるためのキーテクノロジー『UHV (Ultra High Voltage) 送電』をテーマにしました。
みなさまのご協力のおかげをもちまして,80名を超える参加者に囲まれながら,長年の研究開発のご苦労や,世界をリードし,いまやグローバルスタンダードになろうとする,日本の元気で誇りある技術について,ご紹介いただきました。
また,講演終了後には会場を移し,講師の方々を囲んだ懇談会が行われました。こちらにも,電力会社・メーカー関係のみなさま,大学関係者,学生のみなさんなど,様々な方々にご参加いただきました。
当日の模様は,平成21年4月24日付け電気新聞5面に紹介されました。