第30回~第16回 イブニングセミナー
第30回~第16回 イブニングセミナー
第30回イブニングセミナー 「卒FIT後の再生可能エネルギーの拡大策 」 」(2020/02/19)
日時 2020年2月19日(水曜日) 16:30~18:40 (16:00受付開始)
会場 東京大学 本郷キャンパス 工学部2号館4階 241講義室
プログラム (PDFはこちら)
16:30~16:35 開会ご挨拶
東京大学 先端電力エネルギー・環境技術教育研究センター長 教授 横山 明彦
16:35~17:15 制度面の解説と卒FIT後のビジネスモデルについて
一般財団法人日本エネルギー経済研究所 電力・新エネルギーユニット
担任補佐 電力グループマネージャー 研究理事 小笠原 潤一 氏
17:15~17:55 再生可能エネルギーの大量連系への対応
九州電力株式会社 送配電カンパニー 電力輸送本部 系統運用部長 和仁 寛 氏
17:55~18:35 広域的調整力の確保と需給調整市場
電力広域的運営推進機関(OCCTO) 理事 企画部長 進士 誉夫 氏
18:35~18:40 今後のご案内
18:40~ 懇談会 (工学部2号館2階 展示室)
概 要
第30回APETイブニングセミナーのテーマは『卒FIT後の再生可能エネルギーの拡大策』です。
日本エネルギー経済研究所の小笠原氏からは,FIT制度へ至る国内の制度の変遷、今後の具体的な制度の方向性と課題の紹介をしていただきました。さらに、FIT制度による買取が終了した卒FIT案件の取り扱いに関連して、海外事例の紹介をしていただきました。
九州電力の和仁氏からは,太陽光発電の導入量が全国の2割を占めている九州電力エリアの需給運用について、昨年の10月に、国が定めた「優先給電ルール」に基づき、全国で初めて再生可能エネルギーの出力制御を実施した事例、電力の需給バランスを維持するため、九州電力独自のシステムを構築して確実に出力制御を実施するとともに、様々な取り組みにより、出力制御量の低減を図っていること等について紹介いただきました。
電力広域的運営推進機関の進士氏からは,調整力の概念から2021年に開設される需給調整市場で取引される⊿kWの考え方を説明いただくとともに、需給調整市場並びに商品の概要について説明いただきました。また需給調整市場の特徴である広域的調整力の確保の考え方についても解説いただきました。
170名程の方々にご参加いただき,各テーマとも活発な質疑応答も行われ、卒FIT後の再生可能エネルギーの拡大策について俯瞰できる良い機会となりました。
横山 明彦 教授
東京大学
小笠原 潤一氏
日本エネルギー
経済研究所
和仁 寛氏
九州電力
進士 誉夫氏
電力広域的
運営推進機関
講演会の様子
第29回イブニングセミナー 「電力レジリエンスの最新状況」 」(2019/12/04)
日時 2019年12月4日(水曜日) 16:30~18:40 (16:00受付開始)
会場 東京大学 本郷キャンパス 工学部2号館 4階241講義室
プログラム (PDFはこちら)
16:30~16:35 開会ご挨拶
東京大学 先端電力エネルギー・環境技術教育研究センター長 教授 横山 明彦
16:35~17:15 北海道でのブラックアウトの一連の事象と再発防止策の取り組み状況について
北海道電力株式会社 送配電カンパニー 工務部 直流連系システムグループ 米 岡 智 氏
17:15~17:55 電力レジリエンスに向けた新しい取り組み
電力広域的運営推進機関 寺 島 一 希 氏
17:55~18:35 電力レジリエンス政策をめぐる最近の動向
経済産業省 資源エネルギー庁 電力・ガス事業部 電力基盤整備課 曳 野 潔 氏
18:35~18:40 今後のご案内
18:40~ 懇談会 (工学部2号館2階 展示室)
概要
第29回APETイブニングセミナーのテーマは『電力レジリエンスの最新状況』です。
北海道電力の米岡氏からは,2018年9月6日北海道胆振東部地震の影響により離島を除く北海道全域の約295万戸が停電するという経験のない事態に直面したことについて、広域機関、電力中央研究所による事象解析結果も交え、大規模停電へ至る現象の解析、その後の復旧までの一連の経過、再発防止策等の取り組み状況について解説していただきました。
電力広域的運営推進機関の寺島氏からは,北海道での大規模停電の事象を踏まえ同機関に設置された「電力レジリエンス等に関する小委員会」での検討内容などをもとに、稀頻度の電源脱落や厳気象需要、需給ひっ迫時などに対応する供給力、調整力の広域的な調達確保、運用の方策や、レジリエンス強化とともに広域電力取引活性化や再生エネルギー導入拡大を図る広域連系送変電設備の増強検討などの最新状況について紹介していただきました。
経済産業省資源エネルギー庁の曳野氏からは,北海道での大規模停電や今般の台風15号に伴う長期停電等、一連の災害により電力の安定供給性への関心が高まっている中、電力政策は、再生可能エネルギーの導入・活用や需要見通しの不透明化等の電力ネットワークを取り巻く構造的変化を踏まえ、3E+Sのバランスを取りつつ、強靱な電力の安定供給体制を追求していくことが重要であること、停電検証とそれを踏まえた制度的対応に関する検討の状況等、電力レジリエンス政策の最新動向をご紹介いただきました。
220名程の方々にご参加いただき,各テーマとも活発な質疑応答も行われ、電力レジリエンスの最新状況について俯瞰できる良い機会となりました。
横山 明彦教授
東京大学
米岡 智氏
北海道電力
寺島 一希氏
電力広域的運営推進機関
曳野 潔氏
経済産業省
資源エネルギー庁
講演会場の様子
第28回イブニングセミナー 「電力系統用自励式変換機4の最新技術について 」(2019/09/26)
日時 2019年9月26日(木曜日) 16:30~18:40 (16:00受付開始)
会場 東京大学 本郷キャンパス 工学部2号館1階 213講義室
プログラム (PDFはこちら)
16:30~16:35 開会ご挨拶
東京大学 先端電力エネルギー・環境技術教育研究センター長 教授 横山 明彦
16:35~17:15 新北海道本州間連系設備の概要とMMC技術の紹介
北海道電力(株)送配電カンパニー 工務部 直流連系システムグループ 千 葉 純 吾 氏
17:15~17:55 直流ハイブリッド遮断器の技術紹介
東芝インフラシステムズ(株)インフラシステム技術開発センター 松 本 寿 彰 氏
17:55~18:35 自励式HVDCの最新技術とアプリケーション事例
日立ABB HVDCテクノロジーズ(株) 西 岡 淳 氏
18:35~18:40 今後のご案内
18:40~ 懇談会 (工学部2号館2階 展示室)
概 要
第28回APETイブニングセミナーのテーマは『電力系統用自励式変換器の最新技術について』です。
北海道電力の千葉氏からは,2019年3月28日より営業運転を開始した新北海道本州間連系設備について、北海道の電力系統の規模や特徴を踏まえた必要性や、直流送電や自励式変換器の採用経緯、青函トンネル内の電力ケーブル布設といった概要と、今回採用した新しい交直変換方式であるMMC技術について解説していただきました。
東芝インフラシステムズの松本氏からは,機械遮断部と半導体遮断部で構成するハイブリッドDCCBにスポットを当て、NEDO事業「次世代洋上直流送電システム開発 2015年~2019年」における開発内容と現在の成果、今後の計画を概説していただきました。
日立ABB HVDCテクノロジーズの西岡氏からは,自励式HVDC技術の発展の歴史と、4GWクラスも可能となっている自励式HVDCの最新技術について紹介していただきました。加えて、最近の自励式HVDCのアプリケーション事例について、特に再生可能エネルギーの導入や系統安定化への貢献の視点で、欧州等の適用事例について紹介していただきました。
179名程の方々にご参加いただき,各テーマとも活発な質疑応答も行われ、電力系統用自励式変換器の最新技術について俯瞰できる良い機会となりました。
横山 明彦 教授
東京大学
千葉 純吾 氏
北海道電力
松本 寿彰 氏
東芝インフラ
システムズ
西岡 淳 氏
日立ABB HVDC
テクノロジーズ
講演会場の様子
第27回イブニングセミナー 「電力取引の最新状況」(2019/01/16)
日 時 平成31年1月16日(水)16:30~18:40
会 場 東京大学 本郷キャンパス 工学部2号館4階 241講義室
プログラム
16:30~16:35 開会ご挨拶
東京大学 先端電力エネルギー・環境技術教育研究センター長
日髙 邦彦 教授
16:35~17:15 卸電力取引の現状と課題
一般社団法人 日本卸電力取引所 企画業務部長
國松 亮一 氏
17:15~17:55 ブロックチェーン技術の概要と電力・エネルギー分野への適用動向
(株)日立製作所社会システム事業部 電力情報制御本部 主管技師
澤 敏之 氏
17:55~18:35 再エネ大量導入下におけるドイツの電力取引の仕組み
一般財団法人 電力中央研究所 社会経済研究所 主任研究員
古澤 健 氏
18:35~18:40 今後のご案内
18:40~ 談会(工学部2号館2階 展示室)
概要
第27回APETイブニングセミナーのテーマは『電力取引の最新状況』です。
1995年の発電部門の自由化を皮切りに日本の電力自由化は始まりました。それから22年後,2016年には全面自由化がなされました。市場ニーズ,海外事例を鑑みながら段階的に電力取引の制度・メニューを拡充して現在に至ります。 この市場の自由化と平行して,環境負荷の少ない再生可能エネルギーの大幅な導入の推進が世界的な潮流となっていますが,卸電力市場において,再生可能エネルギーを適切に導入していく取組みについても状況の変化に応じて徐々に整備されつつあります。取引の運用においては,大規模な情報をタイムリーに正確に処理する必要がありますが,情報セキュリティ分野では,近年新たな思想を持った仕組みとしてブロックチェーンの技術が注目されています。
日本卸電力取引所の國松氏からは,2005年4月からの取引を振り返り,これまでの施策について解説いただき,加えて,今後予定されている電力取引にかかる施策についての取引所の姿勢について解説していただきました。
日立製作所の澤氏からは,ブロックチェーン技術の概要と電力・エネルギー分野への適用動向などを紹介していただきました。
電力中央研究所の古澤氏からは,2050年までに80%を再生可能エネルギー(再エネ)由来で供給することを目標としているドイツにおける卸電力市場に関する動向を紹介していただきました。
214名程の方々にご参加いただき,各テーマとも活発な質疑応答も行われ、電力取引の最新動向について俯瞰できる良い機会となりました。
第26回イブニングセミナー 「雷放電研究と雷害対策技術の最新動向」(2018/10/24)
日 時 平成30年10月24日(水)16:30~18:40
会 場 東京大学 本郷キャンパス 工学部2号館4階 241講義室
プログラム
16:30~16:35 開会ご挨拶
東京大学 新領域創成科学研究科 先端エネルギー工学専攻 教授
横山 明彦 教授
16:35~17:15 東京スカイツリーにおける雷観測
東京大学工学系研究科電気系工学専攻パワーフロンティア寄付講座
先端電力エネルギー・環境技術教育研究センター(APET)上席研究員
新藤 孝敏 氏
17:15~17:55 電力設備の雷害対策の動向
北陸電力株式会社 技術開発研究所 技術開発チーム統括課長 兼 雷センター所長
杉本 仁志 氏
17:55~18:35 電気鉄道電力供給設備における雷害対策についての最近の動向
東日本旅客鉄道株式会社 鉄道事業本部 電気ネットワーク部次長
電力技術管理センター所長
林屋 均 氏
18:35~18:40 今後のご案内
18:40~ 懇談会(工学部2号館2階 展示室)
概要
第26回APETイブニングセミナーのテーマは『雷放電研究と雷害対策技術の最新動向』です。
落雷が社会基盤に及ぼす被害を極小化するための雷現象の解明と雷害対策は,高度情報化が進展している現在,従前に増して重要度の高い課題です。
APET新藤氏からは,東京スカイツリーにおける雷観測というテーマで、東京スカイツリーでの雷観測について、その観測設備の概要と、これまでに得られた観測結果、今後の課題などについてご紹介いただきました。
北陸電力杉本氏からは,電力設備の雷害対策の動向というテーマで、電力設備(送電設備、変電設備、配電設備)の雷害対策の動向と、避雷器の故障検出技術の動向についてご紹介いただきました。
東日本旅客鉄道林屋氏からは,電気鉄道電力供給設備における雷害対策についての最近の動向というテーマで、鉄道 電力供給の概要、鉄道電力設備の雷害対策、最近の雷害事例とその対策、雷リスクの低減の取り組みの一例、その他の最近のトピックスについてご紹介いただきました。
110名程の方々にご参加いただき,各テーマとも活発な質疑応答も行われ、雷研究の最新動向と実運用設備における雷害対策の最新動向について俯瞰できる良い機会となりました。
第25回イブニングセミナー 「再生可能エネルギー(海洋・地熱・バイオマス)発電技術の最新動向」(2018/02/21)
日 時 平成30年2月21日(水)16:30~18:40
会 場 東京大学 本郷キャンパス 工学部2号館4階 241講義室
プログラム
16:30~16:35 開会ご挨拶 APETセンター長 日髙 邦彦 教授
16:35~17:15 海洋エネルギー発電技術の最新動向について
みずほ情報総研㈱ 環境エネルギー第2部 シニアコンサルタント
山田 博資 氏
17:15~17:55 次世代地熱発電「超臨界地熱発電」の概要について
産業技術総合研究所 福島再生可能エネルギー研究所
再生可能エネルギー研究センター 地熱チーム長
浅沼 宏 氏
17:55~18:35 微粉炭石炭火力発電所におけるバイオマス混焼の取組み
電源開発㈱ 火力発電部 上席課長
森安 勝浩 氏
18:35~18:40 今後のご案内
18:40~ 懇談会(工学部2号館2階 展示室)
概要
第25回APETイブニングセミナーのテーマは『再生可能エネルギー(海洋・地熱・バイオマス)発電技術の最新動向』です。
近年,日本では,再生可能エネルギーとしては,太陽光および風力に注目が集まり,普及拡大が進んでいますが,日本は,四方を海に囲まれた,火山立国であり,海洋エネルギーや地熱エネルギーの活用も期待されます。また,光合成によりCO2を吸収して成長するバイオマス資源を燃料とした発電は,循環型社会構築に寄与するものとして,注目されています。
みずほ情報総研山田氏からは,海洋エネルギー発電の種類(波力発電,潮流・海流発電,海洋温度差発電)についてご説明いただき,世界の海洋発電プロジェクトおよびNEDOの海洋エネルギー発電技術研究開発についてご紹介いただきました。また、今後の海洋エネルギー発電技術開発の課題と展望についてご説明いただきました。
産総研浅沼氏からは,次世代地熱発電として将来大容量化が期待できる,海洋プレートの沈み込みに起源を有する超高温の地下資源による「超臨界地熱発電」の概要,課題およびロードマップについてご説明いただくとともに,アイスランドでの先行事例などについてご紹介いただきました。
電源開発森安氏からは,石炭火力発電所におけるバイオマス混焼の取組みの背景について,まずご説明いただき,下水汚泥燃料および木質バイオマス燃料の混焼事業状況についてご紹介いただきました。また,バイオマス大規模混焼に向けた課題についてご説明いただきました。
110名を超える方々にご参加いただき,再生可能エネルギー(海洋・地熱・バイオマス)発電技術の最新動向について俯瞰できる良い機会となりました。
第24回イブニングセミナー 「スマートグリッド実現の鍵を握る通信技術の最新動向」(2017/12/13)
日 時 2017年12月13日(水曜日) 16:30~18:40 (16:00受付開始)
会 場 東京大学 本郷キャンパス 工学部2号館4階 241講義室
プログラム
16:30~16:35 開会ご挨拶
APET センター長 日髙 邦彦 教授
16:35~17:15 国内におけるスマートメーター通信システムの最新状況
東京電力パワーグリッド㈱ 電子通信部 通信ネットワーク技術センター スペシャリスト
岡部 直 氏
17:15~17:55 再生可能エネルギー出力制御に関する通信技術
電力中央研究所 システム技術研究所 通信システム領域 上席研究員
大谷 哲夫 氏
17:55~18:35 スマートグリッドに関する通信技術の国際標準化動向
電力中央研究所 研究アドバイザー
芹澤 善積 氏
18:35~18:40 今後のご案内
18:40~ 懇談会 (工学部2号館2階 展示室)
概要
第24回APETイブニングセミナーのテーマは『スマートグリッド実現の鍵を握る通信技術の最新動向について』です。
送配電網と情報網の高度融合ネットワークを目指す「スマートグリッド」の構築として,「再生可能エネルギー電源の普及拡大」,「省エネの推進」,「デマンドレスポンス等による需給調整の高度化」などに対応する取組みが求められています。そのためには,エネルギーの供給側と需要側を監視・制御するための双方向通信や需要側のスマートメーターの通信システムなど,スマートグリッドを支える高度な通信技術が必要となります。
東京電力岡部氏からは,国内のスマートメーター導入計画の概要,安定したスマートメーターシステムを実現するための通信技術と技術課題の取り組み例についてご紹介いただきました。
電中研大谷氏からは,再生可能エネルギー(太陽光,風力)電源の出力制御に関するルール,制御方式,通信技術,およびデマンドレスポンス用通信プロトコル・OpenADRについてご紹介いただきました。
電中研芹澤氏からは,スマートグリッド用通信の国際標準(IEC標準)の全体概要について説明いただき,更に,情報モデル・通信サービス,通信ネットワーク,サイバーセキュリティーなどに関する国際標準化の動向についてご紹介いただきました。
150名を超える方々にご参加いただき,スマートグリッドに不可欠な通信技術の最新動向について俯瞰できる良い機会となりました。
第23回イブニングセミナー 「スマートメンテナンス実現に向けたセンシングシステムの最新動向」(2017/06/14)
日 時 2017年6月14日(水)16:30~18:40 (16:00受付開始)
会 場 東京大学 本郷キャンパス(浅野地区)武田先端知ビル5F 武田ホール
プログラム
16:30~16:35 開会ご挨拶
APET センター長 日髙 邦彦 教授
16:35~17:15 スマートセンシングシステムの動向と将来展望
~MEMS応用センサ端末から学習型データ収集システムまで~
東京大学 生産技術研究所 教授
藤田 博之 氏
17:15~17:55 高効率MEMS振動発電デバイスの開発
東京大学 生産技術研究所 教授
年吉 洋 氏
17:55~18:35 学習型スマートセンシングシステムの開発
(株)日立製作所研究開発グループエレクトロニクスイノベーションセンタ主幹研究員
高浦 則克 氏
18:35~18:40 今後のご案内
18:40~ 懇談会 (武田ホール ホワイエ)
概要
第23回APETイブニングセミナーのテーマは『スマートメンテナンス実現に向けたセンシングシステムの最新動向』です。
製造業の生産設備や受変電設備等について,人口が減少し,設備の高経年化や人の世代交代が進む中,適切な点検・診断で効率的にメンテナンスを行い,設備のライフサイクルコストを可能な限り低減することが求められます。そのような中,設備に,多様なセンサーを設置し,自立電源でデータを無線でしかも必要なデータのみを伝送するスマートセンシングシステムの技術開発が進められています。
東京大学藤田教授からは, IoT無線センサネットワークと社会インフラ(橋梁,鉄道等)の劣化監視への応用,ウェアラブルセンサによる生体情報収集,MEMS(微小電気機械システム)の無線センサ端末への応用,などスマートセンシングシステム全般の動向と将来展望についてご紹介いただきました。
東京大学年吉教授からは,環境振動から発電できるデバイスの概要(背景,原理,開発状況,無線センサ等の電源への活用・市場規模,将来展望)についてご紹介いただきました。
日立製作所高浦氏からは,IoTで収集される大量のデータすべてをクラウドサーバーにアップせず,データが発生する付近での処理・解析で効率化を図るエッジコンピューティングを実現するための学習型スマートセンシングシステム(有価情報量を100倍化)の開発についてご紹介いただきました。
130名を超える方々にご参加いただき,センシングシステムの最新動向を俯瞰できる良い機会となりました。
第22回イブニングセミナー 「電力流通設備のアセットマネジメントの取組について」(2017/02/08)
日 時 2017年2月8日(水曜日) 16:30~18:40 (16:00受付開始)
会 場 東京大学 本郷キャンパス 工学部2号館4階 241講義室
プログラム
16:30~16:35 開会ご挨拶
APET センター長 日髙 邦彦 教授
16:35~17:15 供給信頼度評価を用いた流通設備のアセットマネジメントのアプローチ
電力中央研究所 システム技術研究所 電力システム領域リーダー
永田 真幸 氏
17:15~17:55 個別機器のアセットマネジメント
東北大学 大学院工学研究科 電気エネルギーシステム専攻 客員教授
岡本 達希 氏
17:55~18:35 東京電力パワーグリッドにおけるアセットマネジメントの取組
東京電力パワーグリッド㈱ 系統計画室 系統技術グループマネージャー
馬橋 義美津 氏
18:35~18:40 今後のご案内
18:40~ 懇談会 (工学部2号館2階 展示室)
概要
第22回APETイブニングセミナーのテーマは『電力流通設備のアセットマネジメントの取組について』です。
人口減少や省エネルギーの進展で今後の日本の電力需要が減少すると想定される中,1960年代以降高度経済成長期に建設された多数の電力流通設備をどのようなタイミングで改修,更新してくかが課題となっております。そのため,供給信頼度を維持しつつ設備の維持コスト低減や更新コストの平準化を行うことが必要で,設備資産を適切に管理・運用し,価値を最大化する「アセットマネジメント」の考え方が注目されています。
電力中央研究所永田氏からは, 電力ネットワークのアセットマネジメントおよび供給信頼度評価を用いたアセットマネジメントについてご紹介いただきました。
東北大学岡本教授からは,電力設備の個別機器のアセットマネージメント支援ツールの開発例についてご紹介いただきました。
東京電力馬橋氏からは,国内の送配電事業者の取組として東京電力パワーグリッドにおけるアセットマネジメントおよび国際標準化に向けた活動についてご紹介いただきました。
200名を超える方々にご参加いただき,電力流通設備のアセットマネジメントの最新動向を俯瞰できる良い機会となりました。
第21回イブニングセミナー 「大規模蓄電池実証試験の取り組みについて」(2016/10/05)
日時 2016年10月5日(水曜日) 16:00~18:10 (15:30受付開始)
会場 東京大学 本郷キャンパス 工学部2号館4階 241講義室
プログラム
16:00~16:05 開会ご挨拶
APET センター長 日髙 邦彦 教授
16:05~16:35 電力系統における蓄電池利用・制御技術について
関西電力㈱ 電力流通事業本部 系統制御グループ
福島 敏 氏
16:35~17:05 南早来変電所 大型蓄電システム実証事業
北海道電力㈱ 企画本部 総合研究所 蓄電システム実証プロジェクトグループ
笹野 栄一 氏
17:05~17:35 大規模リチウムイオン蓄電池の実証試験の状況
東北電力㈱ 電力ネットワーク本部 電力システム部
高橋 長衛 氏
17:35~18:05 30万kWh級NAS電池実証試験の状況
九州電力㈱ 電力輸送本部 電力品質グループ
松下 哲也 氏
18:10~ 懇談会 (工学部2号館2階 展示室)
概要
第21回APETイブニングセミナーのテーマは『大規模蓄電池実証試験の取り組みについて』です。近年,太陽光発電や風力発電といった再生可能エネルギーの大幅な導入拡大が進んでいますが,このような出力変動の大きな電源を現状のペースで導入した場合,将来に系統運用の安定性などが損なわれる恐れがあり,この対策の一つとして,蓄電池の活用が考えられています。
関西電力殿からは,電力系統における蓄電池導入の背景や利用目的,各種蓄電池の特質などの全体概要ならびに蓄電池の電力系統への適用技術の動向についてご紹介いただきました。
北海道電力殿からは,大型レドックスフロー蓄電池による実証事業の概要と蓄電池の性能評価試験,周波数変動抑制制御などの実証状況ならびに再エネ発電出力予測システムの概要についてご紹介いただきました。
東北電力殿からは,2変電所における大規模リチウムイオン蓄電池システムの概要と各蓄電池システムによる周波数変動対策および需給バランス改善の実証状況についてご紹介していただきました。
九州電力殿からは,太陽光発電の出力に応じた世界最大級の大容量NAS電池実証試験の概要と充放電による需給バランス改善試験および系統電圧制御試験の状況などについてご紹介していただきました。
250名を超える方々にご参加いただき,電力系統における大規模蓄電池実証の状況について俯瞰できる良い機会となりました。
第20回イブニングセミナー 「ワイヤレス電力伝送の最新動向について」(2016/06/08)
日 時 2016年6月8日(水曜日) 16:30~18:40 (16:00受付開始)
会 場 東京大学 本郷キャンパス 工学部2号館4階 241講義室
プログラム
16:30~16:35 開会ご挨拶
APET センター長 日髙 邦彦 教授
16:35~17:15 ワイヤレス電力伝送の概説
東京大学 工学系研究科 電気系工学専攻 特任講師
居村 岳広 氏
17:15~17:55 マイクロ波とレーザによるワイヤレス電力伝送
東京大学 大学院工学系研究科 航空宇宙工学専攻 教授
小紫 公也 氏
17:55~18:35 鉄道におけるワイヤレス給電の開発動向
鉄道総合技術研究所 水素・エネルギー研究室 室長
長谷川 均 氏
18:35~18:40 今後のご案内
18:40~ 懇談会 (工学部2号館2階 展示室)
概要
第20回APETイブニングセミナーのテーマは『ワイヤレス電力伝送の最新動向について』です。電気は電線を使って送るのが当然とされておりますが,ワイヤレスで電力を送る時代が近づいてきております。一部は近距離の非接触充電技術として使用されておりますが,本セミナーでは大きな空間を介しても電力を送れる技術についてご紹介いただきました。ワイヤレス電力伝送の産業における適応先は幅広く,モバイル機器への充電のような小さな電力から,電気自動車へのワイヤレス充電,電車への大電力のワイヤレス電力伝送,宇宙太陽光発電衛星から地上へのワイヤレス電力伝送など幅広い応用先が検討されております。
東京大学の居村先生からは,ワイヤレス電力伝送技術の概要として,電力伝送方式の種類(4方式)のご紹介と磁界共鳴の原理・詳細およびこの技術を利用した走行中充電システムについてご紹介いただきました。
東京大学の小紫先生からは,非常に長い距離を送れる,マイクロ波とレーザによるワイヤレス電力伝送のご紹介とこの電力伝送に必要な要素技術および応用例などについてご紹介いただきました。
鉄道総研の長谷川博士からは,大電力が必要な電車におけるワイヤレス給電について,海外での技術動向と国内における技術開発の状況および情報機器(非接触ICカード)への適用についてご紹介いただきました。
130名を超える方々にご参加いただき,ワイヤレス電力伝送がもたらすユビキタスエネルギー社会を俯瞰できる良い機会となりました。
第19回イブニングセミナー 「医療・診断技術の最新動向について」(2015/12/16)
日時 2015年12月16日(水曜日) 16:30~18:00 (16:00受付開始)
会場 東京大学 本郷キャンパス 工学部2号館4階 241講義室
プログラム
16:30~16:35 開会ご挨拶
APET センター長 日髙 邦彦 教授
16:35~17:15 プラズマ医療の研究動向
東京大学 新領域創成科学研究科 先端エネルギー工学専攻 准教授
小野 亮 氏
17:15~17:55 パルス磁界による脳の刺激
東京大学 大学院工学系研究科 電気系工学専攻 准教授
関野 正樹 氏
17:55~18:00 今後のご案内
18:00~ 懇談会 (工学部2号館2階 展示室)
概要
第19回APETイブニングセミナーのテーマは『医療・診断技術の最新動向について』です。
電気の応用分野は,広い範囲にわたり利用されており,その役割はきわめて大きく,産業を支えるための電力・エネルギー・通信はもとより,医療の分野においても欠くことはできない技術となっています。
これまでにもX線撮影,心電計・脳波計,⻑超音波診断をはじめ,磁気共鳴診断装置(MRI),コンピュータ断層撮影(CT)などに既に利用されており,近年の医療診断・治療技術の基盤となる新たな応用分野においてもその利用が広まっています。
この新たな応用分野としては,高電圧放電を患部に照射して癌や怪我を治すプラズマ医療が、近年盛んに研究されており,すでに細胞実験や動物実験で効果は実証されており、ヨーロッパではヒトを対象とした臨床実験も行なわれています。
小野先生からは,これらプラズマ医療に関する世界の研究動向についてご紹介いただきました。
また近年,脳に継続的にパルス磁界を与え刺激することによって,いくつかの神経疾患や精神疾患の症状が改善することが示され,治療への応用分野についても広がりをみせています。
関野先生からは,このパルス磁界による脳刺激の原理と最近の動向を,技術的な側面からご紹介いただきました。
医療・診断分野への電気応用に関する最新動向を俯瞰できるセミナーとなりました。
第18回イブニングセミナー 「水素エネルギーの現状と展望について」(2015/06/24)
日時 2015年6月24日(水) 16:30~18:40 (16:00受付開始)
会場 東京大学 本郷キャンパス 工学部2号館4階 241講義室
プログラム
16:30~16:35 開会ご挨拶
東京大学 横山 明彦 教授
16:35~17:15 水素エネルギーシステムの現状と展望
エネルギー総合⼯学研究所 プロジェクト試験研究部 部長
坂田 興 氏
17:15~17:55 燃料電池⾃動⾞(FCV)の開発と普及拡⼤に向けた動向
技術研究組合 FC-Cubic 副所長
大仲 英巳 氏
17:55~18:35 水素供給-つくる,はこぶ,ためる-への取組みと課題
JX日鉱日石エネルギー 中央技術研究所 上席フェロー
斎藤 健一郎 氏
18:35~18:40 今後のご案内
18:40~ 懇談会(工学部2号館1階 展示室)
概要
第18回APETイブニングセミナーのテーマは『水素エネルギーの現状と展望について』です。
水素エネルギーは,太陽光や風力などの再生可能エネルギーとともに新たなクリーンエネルギーとして注目されています。また水素を燃料とする燃料電池自動車(FCV)は,エネルギー効率が高く,走行時にCO2や環境負荷物質を排出しない究極のエコカーとして注目を集めています。
エネルギー総合工学研究所殿からは,水素エネルギーが大規模に普及するための要件に関するフィージビリティースタディーおよび統合評価モデルを用いたシミュレーションの検討結果とわが国の水素・燃料電池に関する政策動向,今後の技術課題についてご紹介いただきました。
技術研究組合FC-Cubic殿からは,燃料電池自動車の特徴とともに,市販化に至る技術開発の経緯,今後の普及拡大に向けた課題や取り組みなどについてご紹介いただきました。
JX日鉱日石エネルギー殿からは,今後の水素社会に向け,燃料を補給する水素ステーションなど,水素製造・輸送・貯蔵までの一貫したインフラの整備に関する取り組みと課題についてご紹介いただきました。
200名を超える方々にご参加いただき,質疑も活発に行われ, 水素エネルギー,燃料電池自動車に対する関心の高さを伺い知るセミナーとなりました。
第17回イブニングセミナー 「電力系統の安定性」および「洋上風力と直流ネットワーク技術の動向」(2015/03/03)
日時 2015年3月3日(火) 16:30~18:40 (16:00受付開始)
会場 東京大学 本郷キャンパス 工学部2号館4階 241講義室
プログラム
16:30~16:35 開会ご挨拶
APET センター長 教授 日髙 邦彦
16:35~17:15 特別講演 「電力系統の安定性」
東京大学大学院 工学系研究科 電気系工学専攻
ユビキタスパワーネットワーク寄附講座 特任教授
谷口 治人
テーマ 『洋上風力と直流ネットワーク技術の動向』
17:15~17:55 世界の洋上風力と直流ネットワーク
独立行政法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構
新エネルギー部 風力・海洋グループ 主査
松井 正和 氏
17:55~18:35 洋上風力発電の拡大に向けた直流送電技術の最新動向
株式会社東芝 社会インフラシステム社 電力流通システム事業部
パワーエレクトロニクスシステム技術部 部長
爪長 正宏 氏
18:35~18:40 今後のご案内
18:40~ 懇談会(工学部2号館1階 展示室)
○概要
第17回APETイブニングセミナーのテーマは特別講演『電力系統の安定性』,『洋上風力と直流ネットワーク技術の動向』です。
太陽光,風力などの再生可能エネルギー電源が注目を集めており,特に風力発電は再生可能エネルギーの中でも発電コストが低く,その中でも洋上風力発電は陸上風力と比べ,安定的かつ効率的で大型化が可能なため,欧州を中心に導入普及が進んでいます。国内においても洋上風力の事業化に向けた発電プラントの実証研究が進められており,発電した電力を効率的に送電するための直流ネットワークシステムの開発も行われています。一方,再生可能エネルギー電源が電力系統に大量に導入された際の電力システムへの影響が懸念されており,再生可能エネルギー電源の大量導入を実現するためには,系統の電圧・周波数安定性,安定度などへの影響についての検討が重要となります。
谷口特任教授より,最終講義を兼ねて,電力系統の動特性解析・安定性,太陽光発電大量導入時の過渡安定性・電圧安定性についてご紹介いただき,最終講義を記念して花束贈呈が行われました。
またセミナーでは,『洋上風力と直流ネットワーク技術の動向』をテーマに新エネルギー・産業技術総合開発機構殿からは,洋上風力における世界の動向と日本における発達シナリオについてご紹介いただきました。
東芝殿からは,電力連系インフラを実現する有効な送電方法の一つである「直流送電」について,直流送電とパワエレに関する技術展開および直流送電の最新技術動向についてご紹介いただきました。
170名を超える方々にご参加いただき,「洋上風力発電技術」「直流送電技術」の最新動向を俯瞰できる良い機会となりました。
第16回 イブニングセミナー 「超電導応用技術の実用化に向けて 」(2014/07/30)
日 時 2014年7月30日(水) 16:30~18:40 (16:00受付開始)
会 場 東京大学 本郷キャンパス 工学部2号館4階 241講義室
プログラム
16:30~16:35 開会ご挨拶
APET センター長 教授 日髙 邦彦
16:35~17:15 高温超電導ケーブル
東京電力株式会社 技術開発センター 超電導グループマネージャー
本庄 昇一 氏
17:15~17:55 直流超電導き電ケーブル
鉄道総合技術研究所 研究開発推進室 担当部長
富田 優 氏
17:55~18:35 超電導フライホイールの開発動向
古河電気⼯業株式会社 パワー&システム研究所 主幹
向山 晋一 氏
18:35~18:40 今後のご案内
18:40~ 懇談会(工学部2号館2階 展示室)
概要
第16回APETイブニングセミナーのテーマは『超電導応用技術の実用化に向けて』です。
超電導線材を用いたケーブルは,コンパクトで大容量の電力供給を可能とし,送電損失を抑える次世代高効率送電技術として注目を集めており,省エネ,CO2排出量削減対策のひとつとして期待されています。また,低損失で大電流を流せることからコンパクトな高磁場コイルを構築することが可能なため,大型フライホイール用の磁気軸受などへの応用が注目されています。
東京電力殿からは,高温超電導ケーブルの実用化に向けた,国内で初めてとなる実系統での運転検証試験を実施しており,その最新の知見についてご紹介いただきました。
鉄道総合技術研究所殿からは,直流電気鉄道のき電線に超電導を適用して回生効率の向上や送電損失の低減等を目的とした,超電導き電ケーブル開発の現状についてご紹介いただきました。
古河電気工業殿からは,次世代超電導線材(REBCO)を用いた磁気軸受用超電導コイルの開発とフライホイールの開発動向についてご紹介いただきました。
100名を超える方々にご参加いただき,「超電導技術」を応用した各種機器に関する活発な議論が行われ,実用化に向けた超電導応用機器の最新動向を俯瞰できる良い機会となりました。